
准看護師のままか、それとも正看護師を目指すべき?
准看護師から始めた人、現場で働きながら一度はこの悩みと向き合う人は多いと思います。
仕事内容はほとんど同じなのに給料に差がある。でも正看護師になるには学校に通う時間もお金もかかる。
この記事では感情論ではなく、数字ベースで「准看護師と正看護師の差」を整理します。
准看護師と正看護師の給料差(データ)
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、准看護師と正看護師の給料差は以下の通りです。
実際の年収は病院の規模や地域、夜勤回数、経験年数によっても大きく異なります。
| 准看護師 | 正看護師 | |
|---|---|---|
| 平均月収 | 約29万円 | 約34万円 |
| 平均賞与 | 約81万円 | 約118万円 |
| 平均年収 | 約429万円 | 約525万円 |
出典|厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」e-stat.go.jp/
月収で約5万円、年収で約100万円近くの差があります。
10年働けば1000万円と、積み重ねることで大きな差になっていきます。
注目したいのは、准看護師の平均年齢が51.5歳であるのに対し、正看護師は41.2歳と約10歳若いという点です。
つまり准看護師の方が年齢も経験も上でありながら、給与水準では大きく下回っているという構図になっています。
生涯年収で計算するといくら違うか
仮に30歳から65歳まで35年間働くとして、単純計算してみます。
- 准看護師
約429万円 × 35年 = 約1億5,015万円 - 正看護師
約525万円 × 35年 = 約1億8,365万円
差額は約3,350万円になります。
もちろん夜勤回数や職場によって実際の数字は変わりますが、資格の違いだけでこれだけの差が生涯に積み上がることになります。
資産形成への影響
年収の差は、投資に回せる金額の差に直結します。
仮に毎月の手取りから3万円を投資に回す場合と、5万円を回す場合で、30年後にどれくらい差が出るか見てみます。(年利5%で計算)
| 毎月の投資額 | 30年後の資産 |
|---|---|
| 3万円(准看護師ベース) | 約2,700万円 |
| 5万円(正看護師ベース) | 約4,440万円 |
差額は約1,380万円です。投資余力の差が、長期では大きな資産の差になります。

正看護師を目指すコストと期間
正看護師を取得するためのルートは主に2つです。
①准看護師を取得した後、進学コースに通う
- 期間: 2~3年
- 費用: 学校によって異なるが、150〜200万円程度
②准看護師を取得し5年間働いた後、通信制の学校に通う
- 期間: 2年
- 費用: 100~150万円程度
学費の負担を軽減するために、奨学金や病院の奨学金制度(卒業後に一定期間その病院で働くことで返済免除になる)を活用する方法もあります。

仮に学費で200万円かかっても、数年働くとペイできちゃいます!
結局どちらが得か(ケース別に整理)
一概に「正看護師の方が得」とは言い切れません。状況によって答えが変わります。
正看護師を目指す方が有利なケース
- 30〜40代前半で、働き続ける年数がまだ長い
- キャリアアップ(管理職・専門看護師など)を視野に入れている
- 奨学金制度を使える職場・学校がある
准看護師のままでも現実的なケース
- 子育て中で今すぐ学校に通う余裕がない
- パートや時短勤務で柔軟に働きたい
- 投資などで収入の差を別の方法で補う戦略がある
まとめ
准看護師と正看護師の年収差は約100万円、生涯では3,000万円以上の差になる可能性があります。一方で、正看護師を目指すには時間と費用がかかります。
重要なのは「どちらが正解か」ではなく、自分のライフステージと照らし合わせて、いつどう動くかを決めることです。
投資の余力を増やす手段として正看護師を目指すのか、今の給料の中で資産形成を工夫するのか。どちらの選択にも正解があります。
※データは厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています。
